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タイ、シンガポール、日本において進化するフードデリバリー
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タイ、シンガポール、日本において進化するフードデリバリー

フードデリバリーはここ数年で大きな進化を遂げ、一部の国ではもはや日常生活の一部となっています。レストランやチェーン店に電話をかけてピザやファストフードを届けてもらう従来の形から、小さな飲食店から大手チェーン店まで対応するオンライン注文プラットフォームへと大きく形を変えてきました。

 

今回は、タイ、シンガポール、日本のフードデリバリーを比較しながら、タイ (発展途上国) とシンガポール (先進国) に住む日本人の食生活にスポットライトを当ててみたいと思います。

 

 

タイのフードデリバリー

 

Kasikorn Research Center によると、2019 年のフードデリバリー市場の売上高は、330 億~350 億タイバーツ (10 億 9,000 万~11 億 6,000 万米ドル) にのぼり、前年比 15% 増を記録しています。これは、タイの飲食ビジネス全体の 8% を占めます。タイでは、インターネットで料理を注文する人が増えており、飲食店で外食する人は減っているのが現状です。オンラインのフードデリバリーは、自宅や友達の家など、どこにいても好きなお店の料理を楽しむことができることから人気が高まっています。

 

デジタル技術が消費者の行動だけでなく、食のサプライチェーンをも根本から変えてしまうフードデリバリーアプリは、「デジタルディスラプション」の一例と言えます。タイでフードデリバリーを手掛ける代表的な企業としては、FoodPanda、LineMan、GrabFood などが挙げられます。

 

こうしたフードデリバリーアプリのおかげで、あらゆる規模の飲食店が幅広い消費者層に働きかけることができるようになりました。バイク配達員もまた、アプリのおかげで収入を得ることができます。2019 年のバイク宅配サービスの市場シェアは、39 億タイバーツ (1 億 2,900 万米ドル) 規模にのぼると推定されています。また、フードデリバリーアプリの登場によって、フードデリバリー業界は、2014 年から 2018 年にかけて 10% 以上の年間成長率を達成しており、同期間における飲食店業界の年間成長率 3~4% を大きく上回っています。

 

飲食店チェーンは、受注ルートを増やし、幅広いメニューを提供し、環境に配慮した包装を採用することで、競争力を維持し、顧客獲得に取り組んでいます。

シンガポールのフードデリバリー

 

シンガポールのフードデリバリー市場は、、独自にデリバリーを運営する既存の飲食店と FoodPanda、Deliveroo、GrabFood などの企業が競合することで、活気を帯びています。シンガポールのフードデリバリー市場の収益は、年間 17.9% の成長率で伸びており、市場調査会社の Statista によると 2022 年までに 3 億 1,600 万米ドル規模にまで拡大すると予想されています。

 

Deliveroo が行った調査では、シンガポールにおける消費者の 69% が月に 1 回以上の割合でフードデリバリーアプリから料理を注文しており、30 代の消費者にいたっては 47% のユーザーが月に 3 回以上フードデリバリーアプリで料理を注文していることが分かりました。こうしたアプリを利用する一番の理由は、他ならぬ利便性でした。

 

また、Deliveroo が公表した内容によると、シンガポールにおける収益は、2017 年の 2,640 万シンガポールドル (1,930 万米ドル) から 2018 年には 4,450 万シンガポールドルへと 70% 増加したとされています。

 

シンガポールのフードデリバリー業界にはまだまだ減速の兆しはみられません。

 

 

日本のフードデリバリー

 

日本のフードデリバリー業界に目を向けてみると、2018 年の市場規模は 4,080 億円 (38 億米ドル) で、前年比 5.9% 増を記録しています。特に Uber Eats が日本での事業を拡大した 2016 年以降、サービスの選択肢が増え、市場が拡大しています。

 

他の競争市場と同様に、日本のフードデリバリー業界でも Uber Eats、Maishoku、ファインダイン、出前館、楽天デリバリーなどの企業がひしめき合っています。人気の高い出前料理はピザ、ファストフード、そして寿司です。

 

ある調査では、日本の利用者の 58.2% が年に 1 回以上の割合でフードデリバリーサービスを利用している一方で、週に 1 回以上利用する人は 1.3% にとどまるという結果が出ています。この結果を見ると、フードデリバリーサービスは日本人の生活にまだそれほど浸透していないことが分かります。日本では、フードデリバリーアプリなどのオンラインサービスに抵抗を感じる人も多く、インターネットやアプリのセキュリティ面に不安を感じる年配層ではこの傾向が特に顕著です。

 

他の国と比べて、日本のフードデリバリーサービスがそれほど進化していないのはなぜでしょう?それは、コンビニフードが進化しているからです!コンビニに行けば、質の高い商品を手ごろな値段で、しかも24時間いつでも買えるのです。もうひとつの理由として、オンラインフードデリバリーサービスがまだ地方に進出していないことが挙げられます。日本ではフードデリバリーサービスの真のライバルは、コンビニのようです。

 

2019 年 8 月、Uber Technologies Inc. は、ローソンで扱う商品の宅配サービスを東京で試験的に開始しました。Uber Eats は、調理済み食品、弁当、サラダの他、ティッシュペーパーなどの日用品まで、約 100 種類の商品の注文を受け付けています。コンビニチェーンが Uber Eats と提携して宅配サービスに乗り出したのは、これが初めてです。

 

タイ、シンガポール、日本のオンラインフードデリバリーサービスはまだ発展途上にあり、それぞれの市場の需要に応える形で独自の進化を遂げていることが分かります。どの国でも、その便利さゆえに温かく受け入れられています。