タイの人たちの心に響くコミュニケーションを
タイ語のローカライゼーション
タイ語のローカライゼーションは奥が深いと考えられています。タイ語を母国語とする人でさえ、一貫して正確な翻訳を仕上げることは容易でありません。経験豊富なプロの翻訳者がCAT(コンピューター支援翻訳)ツールの助けを借りつつ、必要なリサーチを行い、正しい専門用語を選ぶことで、完璧なローカライゼーションを成し遂げることができるのです。また、アルファベットとは異なり、タイ語の文字には大文字と小文字の区別がありません。単語と単語の間にスペースを入れず、終止符もありません。コンマはほとんど使用しません。タイ語は「声調言語」と呼ばれ、声調記号を正しい位置に付けないと、意味が正しく伝わらないという特徴があります。
ローカライゼーションの世界で活躍するのは翻訳者だけではありません。ローカライゼーションに特化したDTPスタッフも重要な役割を果たしています。こうしたプロたちの力を結集し、ただ言語を翻訳するのではなく、見た目にも自然なメッセージを紡ぎ出していくのです(これを「レイアウトローカライゼーション」といいます)。タイ語のレイアウトローカライゼーションには、タイ語を母国語とする経験豊富なDTPスタッフだけが持つ高いスキルが求められます。こうしたスキルや知識が求められる背景には、改行や文字の配置、声調記号といったタイ語独自の文体が関係しています。そのため、ローカライゼーションを安心して任せられる、プロの翻訳会社をご利用いただくことが大切なのです。
ASIAL10N のタイ語チーム
当社には、タイ語を専門とする専属の社内翻訳者とDTPスタッフが数多く在籍しています。設立以来20年以上にわたり、翻訳業界で活躍する同業者からも質の高い仕事と信頼性を高く評価するお声をいただいております。私たちはこれまで、タイ語のローカライゼーションをリードする翻訳会社として、一流企業による大規模なグローバルプロジェクトに携わってまいりました。大規模な案件に専属のチームを配属することで、一貫して質の高い仕事を達成しております。
当社の経験
業種 | 案件の種類 |
市場調査 |
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テクノロジー |
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自動車 |
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教育 |
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法務 |
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ゲーム |
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製造 / エンジニアリング |
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マーケティング |
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医療 / ヘルスケア |
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フィンテック |
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IoT |
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タイ語の歴史
タイはこれまで植民地支配を受けたことがないため、独自の文化と言語を育んできた一方で、インドや中国の影響を色濃く受けてきました。タイ語の基礎を作ったのは、タイ史上最高の王の一人に数えられるラームカムヘーン大王。古代インドのサンスクリット語とパーリ語の文字をモデルに誕生しました。また、クメール語、マレー語、英語、中国語の影響も強く受けています。タイ語は、700年以上に及ぶ歴史の中で今ある姿へと進化を遂げ、現在では44の文字が使われています。
タイ語の概要
タイ語は「声調言語」と呼ばれ、音の高低によって意味を区別します。タイ文字は左から右へ横書きにし、音節や単語、文の途中に空白を入れません。タイ語の文章では、段落や文章の区切りに空白を挿入します。書くときは子音字の上下左右に母音符号を付け、音節を発音するときは必ず子音が先にきます。母音字(と一部の子音)をさまざまに組み合わせて、複合母音(二重母音、三重母音)を作ることもできます。タイ語には5つの声調があり、音節の声調は子音字の分類(高・中・低)、音節の種類(閉音・開音)、声調記号によって決まります。
子音
母音符号*
声調記号*
その他の符号*
タイ数字
*母音符号や声調記号をはじめとする符号は、すべてのブラウザーで正しく表示するために、子音字と組み合わせて使用します。(ただし、パーリ語とサンスクリット語からの借用語のみで使用される4つの母音符号は個別に表示します。)
タイ語の翻訳とローカライゼーションの難しさ
- 英語とは異なり単語と単語の間に空白を入れないため、タイ語を母国語としないDTPスタッフには正しく改行することが困難です。さらに、通常のDTPソフトでは母音符号と声調記号を正しい位置に配列することができません。
例:
母音符号の位置
誤
正
カーニング(文字同士の間隔の調整)
誤
正
改行
誤
正
- タイ語には複数のレジスター(言語使用域)があります。レジスターとは、特定の場面や社会的状況、自分自身や相手の年齢、性別、地位、さらには話し言葉や書き言葉といった違いによって使用する言葉を変えることを指します。
タイ語には主に4つのレジスターがあります。
(1) 文語体(書き言葉)と口語体(話し言葉)- 前者は敬称などを用いた丁寧な言葉遣い、後者は家族や友人との日常的な会話の中で用いられる言葉遣いを指します。
(2) 演説 – 人前で話をしたり、演説をしたりする場合の言葉遣い。
(3) 宗教 – 仏教について話したり、僧侶と会話をしたりする場合の言葉遣い。サンスクリット語とパーリ語の影響を強く受けています。
(4) 王族 – 王族と会話をしたり、王族の活動について話したりする場合の言葉遣い。クメール語の影響を受けています。
- 技術用語や科学用語は翻訳よりも音訳が用いられることが多く、そうした音訳の標準的なつづり方を定めた参考資料はまだありません
- タイ語の文法では、ひとつの事象を詳細に表現することが多いため、他言語からタイ語に翻訳した場合は原文より文章が長く、逆にタイ語から他言語に翻訳した場合は原文より短くなることがあります。
- タイ国内にはいくつかの方言がありますが、標準タイ語とはニュアンスが大きく異なります。方言の意味を正しく伝えるには、その方言を母語とする翻訳者が翻訳とローカライゼーションを担当する必要があります。
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